近況報告
2023年5月13日
『早くもボロボロ マイナカード』
マイナンバーカードで他人の情報が閲覧でできてしまうという、恐ろしい事態が露呈しました。
私の予想通り、2025年までにマイナカードはだれも見向きもしない、「グリーンピア」「シルバー・コロンビア計画」同様、令和最初の政府の「プロジェクトNG」として忘れさられることでしょう。
今回のような失態でも、被害者に政府は謝罪やお詫びもせず、国民を不安のドン族に落とし込んでおきながら、責任転嫁を繰り返していいます。そのうち総務省に急遽設けられた出向役人だけで編成されたマイナカード促進緊急対策室の室長代行とかいうクラゲのような肩書のおっさんが、
「保険事務所(保険者)が委託した業者が、海外の業者に実務を委託して、そのデータの保存と補完を委託された中央アジアの会社がさらにそのデータの運営を委託されたシンガポールの公団住宅の一室に本社を持つアフリカの会社から送信されたデータが政府機関にソロモン島の会社から送付されている状況でぇ・・・ですから再発防止に努めるようマニュアルを刷新する所存にございます」てなぐあいの無責任答弁があるのでしょうか。
マイナンバーカードの登録ミスは7300件と厚生労働省は報告していますがこれまでの事例からウソに決まっています。おそらく730万件ほどあるはずです。 今回のデタラメ・マイナンバー・カード事件の被害者は他人の個人情報が出てきた事実を役所のいろいろな窓口に問い合わせますが、厚労省も総務省もデジタル庁も「うちじゃない!」と門前払いで「たらいまわし」しました。
 最近、イギリスでリメイクされた1952年制作の黒澤明監督の『生きる』は、児童公園設置の陳情にお母さんたち(菅井きん)が市役所の「市民課」に陳情に来たところからはじまります。市民課は「公園課でしょ」。その後「道路課」「土木課」「衛生課」「虫疫課」、保健所にもたらいまわしされ、そこから市会議員に相談して、最初の「市民課」に戻ってきます。役所のたらいまわしは1952年以来、71年間、全然変わっていないようで、日々ばかばかしい仕事に忙殺されて人生を終える健気な日本人がどれほどの数、いらっしゃるのか、あきらめを通り越して実にほほえましい現実です。最近の邦画でも『大怪獣のあとしまつ』(2022年主演土屋太鳳など)では、巨大な大怪獣の死骸の処理を誰が責任を取るのか、まるで昨日のテレビ朝日のニュース番組のように、大臣たちが責任転嫁のための激論を交わし続けます。
 無責任な役人の仕事の被害者は泣き寝入りするしかありません。彼らは東大卒の頭脳を駆使して全知全能を懸けて責任転嫁の方法を日夜熟慮熟考しています。彼らの鉄壁の責任転嫁は「役人の矜持」、そして「行政の要諦」、さらにいえば「統治行為におけるクレドー」、「国是」なのです。