近況報告
2025年5月7日
貢租貢課
 みなさん貢租貢課という言葉をご存じでしょうか?
むかしある病院が従業員が納める年金や健康保険料を納めずにいたことでどっかから弁護士がやってきて「オタクの病院は本来従業員のものである年金をネコババしている!年金は公租公課なんですよ!」と指摘され「へぇ、こんな言葉があるんだなぁ」と知った次第です。権力側に言わせると公租公課と書くらしく、国に治める税金が公租で社会保険料などが公課らしいのですが、納めた税金が国会議員の料亭の会食やSMクラブ、パパ活にも使われている様子なので、これはもう税金は貢物(みつぎもの)!権力者に庶民がただただ貢物を差し出す、そんな状況は「公租公課」ではなく「貢祖貢課」だと思います。
 そうなると日本は民主主義でも何でもありません。特権階級、あるいは上級国民が寄ってたかって庶民をいじめる身分制度の「貢納制」の国で、政体は「寡頭政治」(有力者の少数集団で利益を独占し、貪り尽くす腐敗政治)と言えます。資本主義でも何でもありません。身分の高い人に命令されたとおりに庶民が貢物を差し出す「貢納制」は、古代オリエントの原初の国家体制で既に確認できる、「国家成立」の基本形式です。有史以来、およそ国家と名の付く社会の形態では警察、裁判所、税務署といった「暴力装置」がそれぞれこの「貢納制」、つまり「過酷な取り立て」を担ってきました。
取り立てられた「貢租」は二度と帰ってきません。有史以来、国民の責務とは「あきらめること」だったのでしょう。
ところで先日NHKでアメリカの大統領の経済政策が日本経済に悪影響を及ぼしているだのどうのうこうと言っていましたが、社会不安の張本人はただただ財務省と政治家ではないでしょうか。一昔前は「コロナ」、次はプーチン。そして今度はトランプ!物価が上がり給料は下がる。その「責任をテキトウに誰かになすりつけんじゃねぇよ!」と言いたいです。
ポリュビオスの「政体循環説」によれば「寡頭政治」の次に訪れるのは「衆愚政治」です。大衆に迎合した政策しか実行できず、国力がさらに弱まり崩壊するデストピアです。予想をはるかに上回る少子化、権威主義国家の台頭や三権分立国家の崩壊(やたら裁判所に逆らう国家元首のいる国)はそういった流れ(モメンタム)の兆候なのでしょう。 でもキリスト教国家からは「審判の日は近い!」とかを叫ぶ声は今のところあまり聞こえてきませんねぇ。